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JS House

SEMINAR HOUSE [ TOKYO 2012年 ]

海外提携校との国際交流や、各種セミナー等に活用する宿泊設備を持つ学校施設です。急勾配の擁壁により形成される雛壇状の敷地を有効利用する為、建築と擁壁を一体化し計画しました。道路側は地上4階となり、隣地側は室内に光と風を運んでくれる4層分のドライエリアを持つ、地下4階の建築となりました。ガラスを多用することにより、道路側では透明感のある壁面を実現しています。
ボリュームのセットバックや分節化により、圧迫感を和らげています。また、隣接する緑地帯や空地と連携するよう計画し、環境を整えました。
個々の敷地ごとに少しでも環境改善が行われることで、やがては面状の広がりを持つことになります。小さな努力であっても、自らの環境が向上するとともに、地域全体が豊かに成長することに繋がると考えています。
道路側では傾斜地の立地特性から、周辺の景観を取り込み、豊かな眺望を確保しています。内部においては2層の吹抜け、3層の吹抜けが設けられ、上下を視覚的につないでいます。また、エントランス廻りには小さなオープンスペースが設けられ、内部と外部、上階と下階の多様なコミニケーションを誘発し、豊かで楽しい空間を提供しています。
隣地側ではドライエリアの壁面が、やがて蔦植物により緑の壁面に変わることが期待され、地下4層でありながら快適な生活環境を提供してくれます。また、どこからも視線が外部に向かって抜けるよう計画され、広がりや、自然の変化を感じられるように計画されており、閉鎖的になる事無く、人と人、人と自然、自然と自然が交流し、利用者にとっても地域にとっても、少しでも豊かな、居心地のよい場の構築を目指しました。