環状八号線に面する敷地は、春になると桜が咲き誇り、さわやかな川風を感じることができる、緑豊かな公園を背負っています。病院の計画は海岸沿いに建つ、森に抱かれたカフェという先生のイメージから始まりました。環状八号線を海に、公園を森に見立てて計画を進めました。
敷地面積が厳しいことから3階建ての病院となりましたが、垂直方向の移動が最小のデメリットとなるよう、各室のレイアウトを決定しています。日常の診察に関する諸室は1階に集約し、手術、入院、トリミング関係を2階に設け、3階にスタッフ関係と眺望のよいドッグランを配してます。道路に面する1階の待合室、受付、そして診察室は全面ガラスの開放的なスペースとして計画し、道路側からもカフェのように病院の賑わいを望むことができます。処置室や、手術室、階段からは公園を望むことができ、豊かな自然を自分のものとして取り入れ、移動も苦にならない様計画されています。
また、2階のトリミングは高さをメリットに替え、遠くからも中が見えるように、全面ガラスのショーウインドウとして計画しています。道路側の壁面にはイラストレーターの伊藤正道氏デザインによるイラストを看板として大きく掲げ、建物全体としてお客様へのアピールを計っています。地域のランドマークとして長く愛される病院を目指しています。