宗教法人の管主様を含む要人の生活の拠点と、参拝者のためのスペースとして計画された住居を含む宗教施設です。参道に面している為、生活が見えない一見用途が判らないデザインを提案しています。建物と自然の関係が仏教の自然観に通じる計画です。目の前には橋を挟んで池があり、その池と建物の関係が陰陽の関係になり、バランスを保つ関係になっています。また、生活環境の向上を目指し導かれた形態として、平面形が回の形になっています。断面形で考えた場合凸と凹の関係性が現れ、ここにも陰陽の思想を読むことが出来ます。陰と陽の二つの気が調和して初めて自然の秩序が保たれることを思う時、この建物がこの場所でこの形で存在することの必然性が見えてきます。